イタレリのビッグモデル 1/9ヤマハ・テネレ660 パリ・ダカールラリー1986の中身を覗いてみました

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実車のことについてまずはちょっと調べてみましょう。日本語説明書にはしっかりと実車の解説も入っています。

アドベンチャーラリーとして1979年に始まったのがパリ・ダカールラリーです。パリをスタートして地中海を渡り、アフリカ大陸の砂漠地帯を駆け抜けて西海岸のセネガルのダカール海岸を目指す1万キロを超えるディスタンスを約20日で走破するというものでした。参加車両はバラエティに富んでいて、4輪車から2輪車、さらにはトラックなどなど。しかもそれぞれ一般車には見られない独特の装備を施して、個性的なスタイルも見逃せませんでした。

そんなレースにチャレンジしたのが日本の2輪メーカーのヤマハだったんですね。なんと1979年の第1回大会から参加していたんです。

前置きが長くなりましたが、このキットのマシンは1986年の大会にヤマハが用意したマシンをモデル化しています。

スケールは1/9。仕上がると全長が24cm。それなりに存在感あるサイズです。

このキット、以前は同じイタリアのプロッターというメーカーからでていたものだったかと思いますが、当時から気合の入ったキットとして知られていたように思います。

イタレリがリニューアルしてリリースしたキットですが、そのパーツ分割など、かなり気合が入っていますね。

まずはエンジン。
空冷の単気筒ですが、シリンダーは冷却フィンの1枚1枚をすべて分割。順番に重ねて仕上げる形です。冷却フィンの数は15枚ですよ。その分、仕上がった時のフィンの奥行き感だとか、立体感は高まるというものですね。

それから、もう一つ、このキットの大きな特徴は組み立て式のチェーン。
これはすごいですね。ひとコマずつ再現されたチェーンのパーツがランナー枠についた状態でありますね。そのまま重ねて、ピンの部分を焼き止め。それを順番に繰り返してからランナーから切り離す。
可動するチェーンが出来上がるという具合です。

よくやってます。感心します。感動します。バイクに対する熱量が半端ない感じですよね。プロターというメーカーのオーナー、プロビーニさんはもともとレーシングライダーだったはず。だから模型メーカーを起こしてからもバイクには人一倍の愛着があったんでしょうか。

この後におなじイタレリの1/9バイクモデルでパリダカ仕様のBMWが発売になっていますね。でも、BMWはシャフトドライブメカなんでチェーンがない。チェーンが作りたいならヤマハを作りましょう。

その他の部分もみたいですね。
大型モデルならではの楽しみは可動。前後サスペンションは金属のスプリングが入ってもちろん可動します。


フロントは一般的なテレスコピックタイプですが、リヤはリンクを介したモノショック。その構造は作って知る楽しさが味わえますよ。

そして、ガソリンタンクやカウル。


ガソリンタンクはパーツで分割されていても、とにかく大きいです。
長い距離を一気に駆け抜けるパリ・ダカでは必須の装備なんですね。このパリダカタンク風の大型タンクが装備された市販モデルに憧れた方も多いのではないでしょうか。

それ以外にもこのキットでちょっと面白いのがルートマップのケースの組み立て。実車でもこんなものを使っていたんですね。


4輪と違って一人で走るバイクはナビゲーションも自分が頼り。自分なりに工夫して書いたルートマップを作成してそれを見ながらの走行です。それを巻物のように丸めてケースに入れたものを指でつまみを回してマップの紙をケースの中で送りながら読み取って走っていたんですね。

で、ケースはもちろんパーツで入っていますが、その中に自分で紙を切ってルートマップらしいものを書き込んだものを入れて仕上げましょう、って記されています。

ブロックタイヤも力強い、でかいタンクのパリダカ・ヤマハ。バイクファンのみならず、模型ファンにも是非チャレンジしていただきたいキットだと思います。

プラッツのYou Tubeチャンネルでも紹介しています。あわせてご覧ください。

イタレリ 1/9 ヤマハ テネレ660 1986 パリ・ダカールラリー 

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プラスチックモデルキット 8001283046428 【実車について】 世界一過酷なラリーとして知られているのがダカールラリーです。 1978年にサハラ砂漠の横断レースとして始まり、その後、フランスのパリからアフリカ大陸のセネガルのダカール...
この記事を書いた人
GG

ホビコレで一番年寄りのスタッフ。プラモデル黎明期を懐かしむ今日このごろ。いい時代でしたね。

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